ポートフォリオ全体でボラティリティを小さくするには?
相関係数が「−1」に近い組み合わせの通貨を同時に持つと、一方が下落した時にもう一方が上昇するので、ポートフォリオ全体で見ると、ボラティリティを小さくすることができます。
例えば、米ドルとユーロは反対の動きをしますが、円に対して米ドルが下落すると、円に対してユーロが上昇することが多いので、米ドル/円とユーロ/円を同時に持つとリスク分散効果が高くなるのです。
つまり、もしドル安ユーロ高で、米ドルが円に対して10%下がったとしても、ユーロが円に対して10%上がったとしたら、このとき対円で両方の通貨を買っていれば、米ドルでは為替差損が出ていますが、ユーロでは為替差益が出ます。
そして、結果的にトータルでは、為替の損得を相殺しながら、両方の通貨を買い持ちしていることによって、スワップポイントのみを受け取ることができるのです。
そうはいっても、完全な負の相関というものは現実にはありませんので、できるだけ「−1」に近い組み合わせを選択するということになります。
負の相関とは?
負の相関というのは、一方が上がると一方が下がるという関係のことをいいます。
ちなみに、まったく関係のない動きをするものは「無相関」といいます。 |