1年間に為替レートはどのくらい変動するのですか?
1年間に為替レートはどのくらい変動するのががわかれば、どの程度のリスクをとればよいのかとか、レバレッジを何倍にしたらよいのかとかを、理論的に決めることができます。
とはいえ、単純に過去1年間の最高値と最安値を抽出して、おおよその変動幅を予想してもあまり意味がありません。
これは、過去の最高値や最安値というのは、何か特別な事情によって、一瞬だけつけた異常値だった可能性が高いからです。
なので、こういった場合には、標準偏差(σ)が役に立ちます。
標準偏差(σ)とは?
標準偏差(σ)というのは、データの分布の仕方を表すものです。
この標準偏差(σ)の値動きのデータの分布を見ると、中心(平均値)付近は厚く、中心から上下に離れていくほど、分布は薄くなっています。
そして、中心から上下に範囲を広げていって、全体の値動きの68%が入る地点を1σ(1標準偏差)とすると、95%が入る地点は2σ(2標準偏差)となります。
つまり、このことから、次のようなことがわかります。
■過去1年間の値動きの68%は、平均値(中心)から上下1σ(1標準偏差)の中に入る
■過去1年間の値動きの95%は、平均値(中心)から上下2σ(2標準偏差)の中に入る
ちなみに、標準偏差は、過去1年間のデータから算出した数値ですが、この数値は、今後1年間にどの程度の値動きがあるのかというのを見るのに役に立ちます。 |