どのような意味なのですか?
2008年の世界金融危機は、世界中を大混乱に陥れましたが、その発端となったのが、アメリカの「サブプライム・ローン」という住宅ローンであるということは広く知られています。
このサブプライムというのは、一般の住宅ローンとは異なり、特に信用度の低い人向けのローンなので、一般のローンよりもかなり高い金利を支払う必要がありました。
といっても、サブプライム問題が浮上するまでは、アメリカでは住宅価格が上昇の一途をたどっていましたので、仮にサブプライムの高い金利を支払ったとしても、住宅価格が上がったところで借り替えれば十分にペイでき、場合によっては大きな利益を得ることもできたのです。
しかしながら、住宅価格の下落によってこの構造が崩壊し、サブプライムの借り手は金利負担に耐えられず、住宅を手放さなければなくなったのです。
クレジット・スコアについて
日本では「サブプライム」というと、しばしば「低所得者の住宅ローン」と紹介されますが、もう少し正確に言うと「信用度の低い借り手向けの住宅ローン」ということになります。
日本とは違いアメリカでは、借り手の信用度を測る「クレジット・スコア」というものが普及しており、その人のスコアにより住宅や自動車ローン、クレジットカードなどの金利が異なります。
このクレジット・スコアが一定以下の人にサブプライムが適用されるのです。
ちなみに、アメリカで最も普及しているスコアに「FICO(ファイコ)スコア」というのがあるのですが、およそFICOスコアで650点以下の人をサブプライム層と呼んでいるようです。
お金持ちでもサブプライムになる?
クレジット・スコアというのは、実は、その人の返済の履歴や借入残高に左右されます。つまり、収入が高いとか資産を多く持っていることは、一般的にはそれほど考慮されません。
なので、お金持ちで所得の高い人であってもサブプライムになることはあり得ます。 |