金利が需給に与える影響は?
金利というのは、その通貨を発行する国の中央銀行による金融政策を背景に決定されるものですが、為替レートの需要と供給に最も直接的に影響を与えます。
また、金利の動向は、通貨発行国の金融資産や外貨準備高の多いか少ないかによっても大きく変動することがあります。
つまり、通貨を発行している国の景気動向や国際収支動向、その国の政治情勢にも間接的に影響を与えているということです。
金融政策の為替レートへの影響は?
通貨を発行する国の中央銀行は、それぞれの国内事情によって金融政策を行いますが、これは具体的には、政策金利を操作しながら金融を緩和したり、引き締めたりすることを意味します。
サププライム問題と政策金利
2007年8月の急激な為替の変動と混乱は、アメリカのサブプライム問題が発端となって起きたものです。
この問題に対処するため、アメリカのFRBは政策金利を短期間に大幅に下げ、短期金融市場に多くの資金を供給しました。
一方、日本の中央銀行である日銀は、それまで続けてきた低金利政策の維持を決定しました。
その結果、政策金利であるアメリカのFFレートと日本のコールレートの金利差は大幅に縮小し、外国為替市場では、ドルを売って円を買い戻す動きが止まらず、外国為替市場の需給バランスは一気に崩れました。
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