なぜ通貨が弱くなるのですか?
慢性的に経常収支が赤字の国の通貨というのは、基本的に弱い動きをすると考えてよいと思われます。
多くの東南アジア諸国では、主要な加工産業が成長していませんので、輸出の主力は鉱物資源や農産物などの1次産品と呼ばれるものがほとんどとなっています。
特に農産物は天候に左右されやすいですから、天候不順で不作が予想されると、貿易収支の赤字や税収不足による財政収支の悪化が懸念され、為替は弱くなるのです。
ドルは国際収支に影響されないのはなぜですか?
アメリカの場合は、上記のケースとは事情が異なります。というのは、アメリカは常に財政赤字と貿易赤字、すなわち「双子の赤字」に悩まされ続けているからです。
では、ドルがいつも弱い動きをしているのかといえば、実際にはそうではありません。
この理由について、経済学者の中には、アメリカは貿易収支こそ赤字だけれど、資本収支は黒字を維持しているからだという人もいます。
また、別の専門家は、ドルは基軸通貨としての役割を果たしているから、弱い動きにはなりにくいということです。
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