日本人の給料は長期にわたって上がっていない?
高度成長期の日本というのは、インフレの時代ともいえます。
しかしながら、所得の伸び率が物価の上昇率を上回っていたことから、一生懸命働いてさえいれば、相対的に豊かになることができたので、インフレそのものはあまり問題とはされなかったのです。
それに対して、近年のインフレ傾向というのは、少々事情が異なります。
というのは、雇用されている日本人に支払われている報酬の平均を見てみますと、プラス・マイナスを繰り返しながらも、全体としてはほぼ横ばいとなっているからです。
わかりやすく言うと、日本人の給料というのは、かなり長期にわたって上がっていないということがいえるのです。
つまり、現在はただ一生懸命に働いているだけでは、価格の変動による生活への影響に打ち勝つことが難しい時代であるということがいえるのです。
これは、何も格差社会が問題なのではありません。
世界的な視点で考えても、多くの国が経済成長を遂げている中、日本は足踏み状態を続けているのです。
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