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金先物価格と金市場の構造変化

金価格とはどこの価格?

テレビのニュースなどでよく耳にする金価格というのは、ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物価格であることが多いです。

そのニューヨーク商品取引所で2009年12月3日、1トロイオンス(約31グラム)=1227.5ドルをつけ過去最高値を更新しました。

ちなみに、それ以前にも、ニューヨーク先物市場の金価格は、2008年3月、2009年2月、2009年9月に1トロイオンス=1000ドルを超えています。

金市場の構造変化とは?

金価格が1000ドルに近づいたり、または1000ドル超が定着した頃から、金市場の構造変化が起こったといわれていますが、その変化とは次の3つのようなことです。

■退蔵されていた宝飾品が市場に放出されて流動化が激しくなったこと
■投資需要が宝飾需要を上回ったこと
■世界の中央銀行などの公的部門が売りから買いに転換したこと

なお、金価格が1000ドルを超えたとき、米国や欧州、日本でも「金」の買い需要が高まりましたが、宝飾品としての「金」は高値での買い取りを当てにして売られました。

これは、投資対象としての「金」が買われたということを意味しています。

金価格が1000ドルを超えた理由は?

2008年の後半、日本ではメイプルリーフ金貨のような投資用金貨の供給が間に合わなくなりました。

実際、大手貴金属業者のホームページでは、品切れをお詫びする告知が掲載されていたほど、金購入が過熱気味になっていたようです。

また、欧州では、一般の人々は、金製品をこれまでアクセサリーとしてしかとらえていなかったのに、金投資に興味を示し始めたことから、空港に金(ゴールド)の自動販売機が設置されるような現象まで起きました。

さらに、これまで先進国と呼ばれる国の人々というのは、投資先としてはあまり「金」に興味を示さず、もっぱら株式や債券のような証券投資に力を注いでいたわけですが、2008年秋にリーマンショックに代表される世界的な金融危機が表面化してからは金投資に目を向けるようになりました。こうしたさまざまな背景により、金価格は1000ドルを超えたのだと思われます。


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