金利が上昇するとドルが買われるの?
前述のように、アメリカの金利と金価格には深い関係にあります。
そこで、アメリカの金利引き上げはいつ行われるのかとか、行われるとしたらどの水準まで引き上げられるのかということが、為替相場、とりわけドル相場に大きな影響を与えることになりますので気になるところです。
というのは、これまでゼロ金利政策によりほとんど金利のつかなかったドルに金利がつくようになれば、ドルに投資する、すなわちドルを買う人が増えます。
ドルを買うということは、その分、他国の通貨を売ることなので、当然、為替相場にも影響を与えることになるからです。
アメリカの金利が上昇すると本当に投資家はドルを買うの?
アメリカのゼロ金利政策が解除されたらドルに投資するという行為は、年金基金やヘッジファンドのような機関投資家と呼ばれるプロのやることと思うかもしれませんが、実際は違います。
というのは、例えば、ドル建ての外貨預金を見ますと、大手銀行の2010年1月25日時点のドル建ての定期預金1年ものの金利は0.01%と、ほとんど金利がつかない状態ですが、これがもし1%に上昇したとしたら「預金してみよう」という気になるのではないでしょうか。
ドル建ての預金をする際には、手持ちの円(円預金口座内の日本円)とドルを交換しますので、円を売ってドルを買えば為替相場は円安・ドル高の方向に動きます。
もちろん個人の預金者が1人でドルを買ったからといって、為替相場が目に見えて動くわけではありませんが、同じ考えを持つ個人が増えたり、機関投資家が動けば確実に影響を与えることになります。
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