2009年11月の雇用統計について
2009年12月4日に発表されたアメリカの2009年11月の雇用統計は、予想よりも強い内容でした。
実際、失業率は事前予測よりも改善されており、前月比でも10.2%から10%へと0.2%改善されました。
また、非農業部門雇用者数はマイナス1万1000人(その後の改定値ではプラス4000人)と大きく改善されました。
この雇用統計の改善がサプライズとなり、金(ゴールド)が売られてドルが買い戻されたわけですが、これはアメリカ経済改善の兆候といえるのかもしれません。
つまり、ドル金利の引き上げも視野に入ってきたということです。
あるいは、もう金利のつかない金(ゴールド)を持っていても仕方ないと判断した投資家がいたということでもあります。
2009年12月の雇用統計について
ところが、2010年1月8日に発表された2009年12月の雇用統計は、11月からさらに改善されるどころか、失業率は10%と横ばいで、非農業部門雇用者数はマイナス8万5000人と、またマイナスに転じてしまったのです。
利上げを行うためには、10%の失業率が7%、6%と、1桁台であっても5%以下に近づいていくことが絶対条件になりますが、実際問題としては、1年間で失業率がそこまで下がるのは難しいといえそうです。
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