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1971〜79年の金価格と世界経済(4)

金(ゴールド)はインフレに強い資産

モノの値段が上昇して通貨の価値が下落するときというのは、モノに替えておこうという動きが起こるものです。

そして、モノが金(ゴールド)であれば、その価値は世界的にも通用しますので、資産としては有効です。

当時もこのように考えた投資家が数多くいたことから、金価格は4倍に急騰したわけですが、この経験により金(ゴールド)はインフレに強い資産であるといわれるようになりました。

金価格の上昇とその時代背景

1970年代後半から起こった金価格の上昇には、次のような時代背景があったといわれています。

■オイルショック後に起こったインフレという経済環境
■米ソ冷戦構造による国際緊張

アメリカと旧ソ連(現ロシア)の2大強国が対立していたこの時代は、もう一つの金(ゴールド)が脚光を浴びた時代でもありました。

米ソの直接的な武力衝突こそ起こりませんでしたが、一触即発の対立が続いたことから「冷戦時代」と呼ばれていました。

この時期、世界のどこかで紛争が起こると、その背後にはアメリカとソ連が控えていたといわれており、国際紛争は米ソの代理戦争でもあったのです。

ちなみに、紛争がこじれた場合には、米ソの直接対決、ひいては核兵器を用いた第3次世界大戦が起こる可能性も論じられていました。

こうした背景から、国際紛争が起こるたびに通貨の信用が薄れ、金(ゴールド)が買われて金価格は上昇しました。こうして、金(ゴールド)は「有事の金」ともてはやされたのです。


1970年以前の金価格と世界経済(1)
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