金(ゴールド)はインフレに強い資産
モノの値段が上昇して通貨の価値が下落するときというのは、モノに替えておこうという動きが起こるものです。
そして、モノが金(ゴールド)であれば、その価値は世界的にも通用しますので、資産としては有効です。
当時もこのように考えた投資家が数多くいたことから、金価格は4倍に急騰したわけですが、この経験により金(ゴールド)はインフレに強い資産であるといわれるようになりました。
金価格の上昇とその時代背景
1970年代後半から起こった金価格の上昇には、次のような時代背景があったといわれています。
■オイルショック後に起こったインフレという経済環境
■米ソ冷戦構造による国際緊張
アメリカと旧ソ連(現ロシア)の2大強国が対立していたこの時代は、もう一つの金(ゴールド)が脚光を浴びた時代でもありました。
米ソの直接的な武力衝突こそ起こりませんでしたが、一触即発の対立が続いたことから「冷戦時代」と呼ばれていました。
この時期、世界のどこかで紛争が起こると、その背後にはアメリカとソ連が控えていたといわれており、国際紛争は米ソの代理戦争でもあったのです。
ちなみに、紛争がこじれた場合には、米ソの直接対決、ひいては核兵器を用いた第3次世界大戦が起こる可能性も論じられていました。
こうした背景から、国際紛争が起こるたびに通貨の信用が薄れ、金(ゴールド)が買われて金価格は上昇しました。こうして、金(ゴールド)は「有事の金」ともてはやされたのです。
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