FX投資早わかり



1980年代の金価格と世界経済(2)

カーター・ポンドとは?

1970年代のアメリカというのは、輸入増によって経常収支の赤字(貿易赤字)が膨らみ、ドルの信用が揺らいで売られやすくなっていました。

そのような中、1978年11月に、カーター大統領はドルを支える「ドル防衛」を宣言し、市場介入を行いました。

とはいえ、ドルを買うためには、ユーロに統合される前の西ドイツのマルクなど相手通貨を売らなければなりません。

ところがこのときのアメリカは、他国通貨をほとんど保有していませんでした。

これは、アメリカが基軸通貨発行国であったことから、貿易の支払いも自国通貨で行えばよかったからです。

そこで、介入資金を調達するために、西ドイツでマルク建てのアメリカ国債を発行したのです。

これが「カーター・ポンド」と呼ばれるものです。

こうして為替介入が功を奏してドル高となり、このときは金価格もこれにつられて上昇しました。


1970年以前の金価格と世界経済(1)
1971〜79年の金価格と世界経済(1)
1971〜79年の金価格と世界経済(3)
1980年代の金価格と世界経済(1)
1980年代の金価格と世界経済(3)

1970年以前の金価格と世界経済(2)
1971〜79年の金価格と世界経済(2)
1971〜79年の金価格と世界経済(4)
1980年代の金価格と世界経済(2)
1980年代の金価格と世界経済(4)


Copyright (C) 2011 FX投資早わかりV「金(ゴールド)編」 All Rights Reserved