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1985〜1991年の金価格と世界経済(3)

ブラックマンデーとは?

1987年10月19日、ブラックマンデー(暗黒の月曜日)と呼ばれるニューヨーク株式の暴落が起こります。

具体的には、ニューヨーク株式市場の株価指数であるニューヨーク・ダウの終値が前週末より508ドルも下落し、その下落率は22.6%と、1929年10月24日のブラックサーズデー(暗黒の木曜日)の下落率12.8%を上回りました。

このニューヨーク株式市場の暴落は世界の株式市場に波及し、日本では翌日の日経平均株価が前日の終値比で3836円48銭安の2万1910円8銭という過去最大の暴落を記録しました。

ブラックマンデーのときの金価格は?

このときも「有事の金」が働きましたが、ドル建て金価格は450ドル台から500ドル台まで、約50ドルほど値下がりしました。

一方で、日本の金価格は2000円台前後に貼り付いたまま横ばいから値下がり気味に推移しました。これは、為替市場において円高が進行していたからです。

ブラックマンデーの原因は?

目に見えない市場の中で起きたことですから特定することは困難ですが、ブラックマンデーの主たる要因の1つには、FRBとドイツの中央銀行であるドイツ連邦銀行との確執が挙げられます。

具体的には、通貨の切り下げにより一息ついたアメリカは金利の引き下げを望んだのですが、インフレの再燃を懸念したドイツ連邦銀行がこれを拒否したことから、金融政策の考え方の歯車が噛み合わなくなり、これが大暴落のきっかけをつくったとされています。

ほかにも様々な仮説がありますが、暴落によりアメリカ経済が傷ついたことは事実です。

なお、この暴落に対して、当時のFRBのアラン・グリーンスパン議長は、超金融緩和策を導入して市場に資金を潤沢に供給し、景気を刺激して乗り切りました。


1985〜1991年の金価格と世界経済(1)
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