FX投資早わかり



1995〜2000年の金価格と世界経済(1)

20年来最安値の金価格252ドル台

これまでの金価格と世界経済の流れを見てきますと、世界の金融市場というのはおおそ5年ごとにその流れを変え、金価格も世情を反映しながら上昇と下降を繰り返してきたことがわかります。

そして、1995〜2000年は、金融市場が21世紀という新たな時代に対応するための準備期間ととらえることができます。

実際、1980年代後半から下落を続けてきた金価格は、1999年7月に252ドル台という20年来の最安値をつけます。

このように金価格がいまひとつ伸び悩んだ背景としては、世界経済が安定したということがあります。

日本はバブル崩壊から続く景気低迷が長引いており、金融機関の不良債権処理の問題も片付いていない状況でしたが、アメリカの景気は絶好調で、ドルをいくら印刷しても、世界市場に吸収されていくという状況だったからです。

ECUとユーロ誕生

ECU(エキュ)というのは、EMS(欧州通貨制度)に基づき、1979年3月から1998年12月まで、加盟国間の通貨レートを固定して、将来的には通貨統合を行う目的で導入されていたものです。

また、ECUでは、為替レートを固定するために、一定のレンジに収めるERM(欧州為替相場メカニズム)が採用され、その中には、ユーロ導入に参加しなかったイギリスも入っていました。

ERMでは、一定のレンジを超えた場合に介入が行われますが、為替水準が経済実態を正しく反映しているとは限りません。そして、1991年1月、欧州の統一通貨であるユーロが誕生しました。


1985〜1991年の金価格と世界経済(1)
1985〜1991年の金価格と世界経済(3)
1989年の金価格と世界経済(2)
1990〜1995年の金価格と世界経済(2)
1995〜2000年の金価格と世界経済(2)

1985〜1991年の金価格と世界経済(2)
1989年の金価格と世界経済(1)
1990〜1995年の金価格と世界経済(1)
1995〜2000年の金価格と世界経済(1)
1995〜2000年の金価格と世界経済(3)


Copyright (C) 2011 FX投資早わかりV「金(ゴールド)編」 All Rights Reserved