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1989年の金価格と世界経済(2)

1ドル札の発行コストは3セント?

100ドル紙幣の発行コストは、わずか3セントという説があるのですが、この説によりますと、アメリカは100ドル札を1枚刷って、それを海外に受け取ってもらえると99ドル97セントの「利益」を手にすることができるということになります。

ドル余りの解消

アメリカは、レーガノミックスにより生じた双子の赤字(貿易赤字+財政収支の赤字)問題を解決するためには、ドルをたくさん刷る必要があったわけですが、経済学者の中には、財政破綻やインフレによる赤字の縮小を予想する人も多かったようです。

しかしながら、前述したように、ドルの受け取り手が増えたことで、ドル余りが解消され、ドルをいくら刷っても吸収されるようになったのです。

ドルの信用が復活し金価格が下落

東西冷戦構造が終結したことで、アメリカは軍事費を削減することができたことから、その分を教育の実現や新産業の育成などに回すようになりました。

そして、高度な軍事技術は民生用に利用されるようになりました。この代表的なものがインターネットです。

ちなみに、こうした平和がもたらしたプラス効果のことを「平和の配当」と呼ばれています。

なお、この時代のドル建て金価格は、ドルの信用が復活したこともあり、300ドル後半から300ドル前半へと値下がり傾向が強まりました。


1985〜1991年の金価格と世界経済(1)
1985〜1991年の金価格と世界経済(3)
1989年の金価格と世界経済(2)
1990〜1995年の金価格と世界経済(2)
1995〜2000年の金価格と世界経済(2)

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