住宅ローン金利の上昇が景気回復の足を引っ張る?
サブプライムローン(低所得者向け住宅融資)問題というのは、そもそも住宅バブルが弾けて住宅ローンの焦げ付きが発生し、それが原因で世界的な金融危機に発展したものです。
なので、もしまた今住宅ローン金利が上昇したら、新規需要や買い替え需要を冷やすことになり、これが景気回復の足を引っ張りかねません。
商業用不動産の過剰問題とは?
商業用不動産というのは、オフィスやショッピングモール、ホテルのようなビジネスで利用する不動産のことをいいます。この商業用不動産が抱える過剰問題が懸念されています。
景気が良かった頃は、どこにホテルを建てようが、どんどん観光客やビジネス客が泊まりに来ますから、甘めに客室稼働率で採算予測を立てて、銀行からの借入金で部屋数を増やしていったわけですが、これが景気が悪くなってお客が減ると、過剰な借金問題が表面化してとたんに採算が取れなくなり、ホテルは不良債権化するからです。
以前の好景気の時には、ショッピングセンターでは大勢のお客が集まりモノを買ってくれたため、地方を中心に大規模なショッピングモールが数多くオープンしました。
ところが、不況になりお客が減ると、そこに出店している店舗の中から撤退する店が出始めました。
一つ抜け、二つ抜け、ショッピングモールが歯抜け状態になってしまうと、そのショッピングモールは魅力がなくなりますから、ますます人が来なくなってしまうわけで、いったんこの悪循環に陥ってしまうとそこから抜け出すことは非常に難しく、不良債権化一直線となってしまったのです。
なお、こうした商業用不動産ローンの借り換え時期が2010年以降にピークを迎えるといわれています。
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