ダボス会議でアフリカ諸国の窮状を訴え
前述のような、中央銀行が金(ゴールド)の売却し始めるという事態を受け、1998年、次のような人たちが参加しているいわゆるダボス会議※で、南アフリカの当時のターボ・ムベキ副大統領が産金国である自国やアフリカ諸国の窮状を訴えたのです。
■世界中の巨大企業の経営者
■大統領や首相クラスの政治指導者
■知識人
■ジャーナリスト...など
これは、金(ゴールド)というのは、最貧国が多いアフリカ諸国にとり貴重な外貨獲得手段だったからです。
もちろん、各国の中央銀行も金価格の低迷を望んでいるわけではありませんでした。
※スイスのダボスで開催される世界経済フォーラムのことです。
ワシントン協定とは?
上記のダボス会議がきっかけとなり、中央銀行の金売却に関するルールが決まりました。
具体的な内容としては、金(ゴールド)の売却量は、年間400トンを上限として、5年間で2000トンを超えないといったものでした。
ちなみに、1999年にワシントンで開催されたIMF・世界銀行総会において合意されたことから、「ワシントン協定」と呼ばれています。
なお、このワシントン協定の協定期間は1999年9月27日から2004年9月26日までの5年間とされましたが、その後、協定は2回更改されて現在は第3次協定下にあります。
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